当院では、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息、食物アレルギー、じんましん、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーなどの診療を行っています。診療の際は、患者さん、ご家族のお困りごとをお伺いし、パンフレットを用いて説明を行い、必要に応じて検査、治療を行っていきます。スギ花粉症、ダニアレルギーに対する舌下免疫療法に力を入れており、小さなお子さんから成人の方まで、多くの方が治療を行っています。当院での対応が難しい場合は、適切な医療機関に紹介を行います。
アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎
アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎は、スギ花粉などによって引き起こされる季節性アレルギー(花粉症)と、ダニやホコリによって引き起こされる通年性アレルギーに大別されますが、どちらも混在していることもしばしばあります。
また、花粉症と一括りにいっても、春はスギ、ヒノキ、夏はイネ科、秋はブタクサなど、季節によって特徴的な花粉があります。複数の花粉にアレルギーがあるケースも珍しくありません。
アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎の症状は、季節性・通年性のいずれでも、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、目の充血などです。
治療として、原因が除去できる場合には可能な限りで予防・除去を行い(こまめな掃除など)、抗ヒスタミン薬内服による治療を行います。当院では舌下免疫療法というスギ花粉と通年性アレルギー性鼻炎に対する治療も行っています。スギ花粉やダニ抗原のエキスから作られた錠剤を舌の下で1分間保持し、その後、飲み込むという方法で、体を原因物質に慣らし、症状を抑えるのではなく、根本的な体質改善が期待できる治療になります。保険適用で5歳以上から始めることができますが、毎日1日1回、3年~5年間続けて頂く必要があります。ご希望の方はご相談ください。
気管支喘息
呼吸をするときの空気の通り道(気道)が狭くなり、呼吸が苦しくなる状態(喘息発作)を繰り返す病気です。喘息の人の気道は、慢性的な炎症があるため、刺激に対して過敏な状態になります。そうするとちょっとした刺激にも敏感に反応してしまい、喘息発作を繰り返します。
原因は多岐にわたっており、遺伝的な素因(家族に喘息の方がいる)、環境要因(ダニやホコリ、ペットの毛、ウイルス感染、台風などによる気圧の変化、タバコや花火の煙、激しい運動、ストレスなど)が混在して発症します。
2歳未満のお子さんは気管や気管支が細く、風邪が引き金となって喘息のような「ゼイゼイ」が出ることもよくあり、一見しただけでは、風邪と喘息発作の区別が難しいといえます。複数回ゼイゼイを繰り返す場合に診断となります。
喘息の治療には2種類あります。喘息発作を起こさないように長期管理を目的とした治療と喘息発作が起きた際に行う治療です。長期管理が重要ですので、自己判断でお薬をやめないようにしましょう。
食物アレルギー
外敵から体を守るべき働き(免疫)が過剰に働くことで、本来無害である食物に対して反応するようになり、体にとって不利益な症状が誘発される現象です。
原因食物は年齢により異なります。0歳では、鶏卵、牛乳、小麦が多く、1~2歳では魚卵類、木の実類、3~6歳では木の実類、魚卵類、落花生(ピーナッツ)、7~17歳では果物類、甲殻類、木の実類が多くなります。
症状は皮膚のかゆみやじんましんが代表的ですが、咳やゼイゼイ、腹痛、嘔吐、意識障害、血圧低下などのアナフィラキシー(重篤な症状が急激に出現する反応)という生命に関わる危険な状態になることもあります。アナフィラキシーを起こした場合、エピペンを持っていれば使用し、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
診断では血液検査がアレルギーの原因物質の特定に役立ちますが、血液検査が陽性でも、症状が出ずに食べられることがあります。逆に血液検査が陰性でも症状が出る場合もあります。実際は、食べて症状が出るかどうかが大事です。
食物アレルギーの治療の原則は、「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」です。
食べると症状が誘発される食物だけを除去し、原因食物でも食べられる範囲までは積極的に食べるのが重要とされています。
アナフィラキシーを起こす可能性がある場合には、アドレナリン自己注射(エピペン)を処方します。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的によくなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
原因としては、皮膚の乾燥やバリア機能の低下により、皮膚の表面に隙間ができ、そこから様々な細菌や刺激物質、アレルゲンなどが入りやすくなって炎症が起こると考えられています。また近年、食べ物との密接な関連性があることもわかってきました。特に生後6か月未満では、かゆみのある湿疹が強いほど食物アレルギーの発症率が高いことがわかっています。乳幼児では鶏卵や小麦などの食べ物、それ以降ではダニやハウスダスト、花粉などの環境要因が原因として多くなります。その他、汗や空気の乾燥などが影響することもあります。また、季節性もあり、夏場に悪化する子もいれば、冬場に悪化する子もいます。
治療の基本は、原因・悪化因子への対策(原因・悪化因子をみつけ、可能な限り取り除く)、スキンケア(皮膚を清潔に保ち、うるおいのある状態を保つ)、薬物療法です。薬物療法の基本は、湿疹部位にステロイド外用剤をしっかりと塗布して、炎症を抑えることです。ステロイド外用剤でしっかりと皮膚の炎症を抑えた後はすぐに治療をやめず、ステロイド外用剤を1日2回塗布していたものを、1日1回→週に3回→週に2回→週に1回というように徐々に塗らない日を増やしていき、炎症を抑えた状態を維持することが大事です。また、保湿剤を使って皮膚のバリア機能を整えることも大切です。特に乾燥する秋~冬は、たっぷり保湿をするようにしましょう。
治療期間は年単位に及ぶこともあり、毎日の外用・スキンケアは大変ですが、一緒に治療をしていきましょう。